オリンピックはステイホームにも一役買っているという嘘
都知事はオリンピックはステイホームに一役買っているとのお考えのようだが、根拠はオリンピック関連のテレビ番組の視聴率が20%を超えているからということらしい。これは、具体的な数字が出されているけれど、嘘をつかれている。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/120567
しかしそもそも視聴率というのは、テレビを見ている人のうち何割の人がその番組を見ているかという指標ではないのか。(実際の視聴率はテレビを見ているすべての人ではなく、視聴率のモニター対象になっている人から計算されるから、日本の国民全体の動きなんかわかるわけない)
テレビを見ている人=家にいる人というわけでもなく、家にいてテレビをつけていない人もいる。外出している人数と、家にいる人数が把握できなければ、ステイホームをしているかなんて言えるわけがない。
五輪の開催と、感染者数が増えていることの因果関係を否定したいのだろう。しかし、どう考えても、否定はできないだろう。
もう一年以上、緊急事態宣言と解除を繰り返してくると国民も慣れてくる。オリンピック以降大変な感染者数の増加があるかもしれない。もし、旅行や飲食に行くとしたら、今がチャンスだ!という思考になることも不思議ではない。
私は都市部に住んでいるが、オリンピック開催前後の4連休は、圧倒的に人の数が減った。県外ナンバーのクルマをよく見かけたし、わかりやすいのが、スーパーマーケットの売れ残りが増えて、夜中に半額商品がずらっと並ぶなどの状態だった。特に、スーパーマーケットは、普段の売れ行きをよく把握して、売れ残りが出ないように調整している。売れ残りが多いということは偶然ではなく、人が帰省や旅行で減ったことを意味している。
数字だけに振り回されて実態を見ないのは本当によろしくないことだと思う。